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パワハラ行為者への教育にアンガーマネジメント?

パワハラ行為をしてしまった人に対する教育を依頼されることがあります。

多いのが、

「アンガーマネジメント」を教えてほしいというもの。

 

確かに、怒りの感情を抑えられず、相手を傷つける言葉を発してしまうということはありますよね。

それには怒りのマネジメントが効果的だと、多くの人が考えるのも当然でしょう。

 

しかし、パワハラはそんなに単純なものではありません。

 

ハラスメントは組織の中で発生します。

単にその人が怒りっぽいからという理由だけでなく、

仕事の状況や人間関係、組織風土など、

さまざまなことが絡み合って起こるのです。

言ってみれば、組織のひずみが原因、なのです。

ハラスメントに限らず、「人の問題」の背景には

職場環境の問題があるケースが多いのです。

 

ですから、ハラスメントを防止するには、

組織改善のアプローチが欠かせません。

 

「人」の問題が発生したとき

特定の個人だけをなんとかしようとしても

解決には至らないのです。

一時的に治まったとしても、

また何らかの問題が発生します。

 

そもそも、「アンガーマネジメント」で怒りをコントロールできるような人は、

さほど大きな問題は起こさないはずです。

それに、1回限りの表面的な教育で人は変わるものではありません。

誰かを傷つける行為をしてしまう人は、

その人自身が深く傷ついているので、

ある程度の時間をかけて心のケアと教育をすることが根本的な対応になります。

教育を受けなさいということ自体が「罰を与える」ことになるので

さらに傷つけることにもなってしまいます。

 

とりあえず事後処理をしたいだけなのか、

根本的に健康な職場を作りたいのか。

そこを考えて対策をしていただきたいと思います。