前回の記事では、女性活躍やイノベーションを阻むのは、実は“真面目すぎる”働き方だという話をしました。
では、実際にどうすれば「いいかげん=良い加減」な働き方ができるのでしょうか。今日は、すぐに職場で試せる3つのアクションをご紹介します。
① 完璧を目指すのをやめる
「資料は100点に仕上げてから出す」「相手の期待にすべて応えなくてはならない」と思うと、時間もエネルギーも奪われます。
むしろ60点の段階で共有し、周囲と一緒にブラッシュアップするほうが効率的です。
自分ひとりで抱え込むのではなく、チームで補い合う前提にすると、無理のない働き方が実現できます。
② “やらないこと”を決める
タスクが増え続けるのは、「頼まれたら断れない」「自分がやるしかない」という思い込みがあるからです。
本当に必要なことに集中するために、優先度が低いものはやらない、あるいは思い切って「できません」と伝える勇気が大切です。
やるべきことを減らすことは、怠けることではなく、成果を出すための戦略的な選択です。
③ 意図的に“余白”をつくる
スケジュールをびっしり詰め込むと、心も思考も硬直します。たとえ短い時間でも、意識的に余白をつくることで、余裕が生まれ、新しいアイデアや視点が湧いてきます。
ランチをデスクではなく外でとる、午後に15分だけ“何もしない時間”を設けるなど、小さな余白が大きなリフレッシュにつながります。
この3つを意識するだけでも、職場の空気は驚くほど変わります。
肩の力が抜けると、チームの柔軟性が増し、女性も無理なく活躍できるようになります。
そして、余白があることでイノベーションの種も芽吹きやすくなるのです。
“いいかげん”とは決して「いい加減にやる」という意味ではありません。
頑張りすぎず、でも大切なことは見極めてしっかり取り組む。そのバランスこそが、これからの働き方に必要な力だと思います。
次回は、実際に“いいかげん”な文化を職場に根づかせるために、管理職ができる具体的なサポート方法についてお伝えします。